ヴィンテージ・カヴァリが放つ、洗練された20年代のエレガンス
女優のゼンデイヤが、2024年グリーンカーペット・ファッションアワードで身に着けたドレスが、ひときわ注目を集めました。ロベルト・カヴァリの2011年春夏コレクションから選ばれたというこのドレスは、まるでジャズエイジの華やかさを現代に蘇らせたようなデザインです。
過剰な「20年代リバイバル」への皮肉と、ゼンデイヤのドレス分析
ここ最近、メディアでは「ロaring twenties（= 猛烈な20年代）」という言葉が頻繁に飛び交っています。しかし、この言葉は必ずしもポジティブな意味で使われているわけではありません。新型コロナウイルスのロックダウンが明け、人々が「放蕩な20年代」のような時代を迎えるだろうという安易な予想や、密かなバーで羽根飾りのついたヘッドバンドを身に着け、アンティークの食器でジントニックを嗜むといった、ステレオタイプなイメージが先行しがちだからです。
そうした風潮を皮肉めいて論じつつ、ライターはゼンデイヤのドレスが真に20年代のエレガンスを体現している点について言及しています。ロー・ローチ（スタイリスト）が2010年から取り出したというロベルト・カヴァリのドレスは、デコルテ部分から吊り下げられた無数のフリンジが特徴的です。派手さを求めるのではなく、洗練されたデザインとディテールによって、20年代の雰囲気を漂わせています。
グリーンカーペット・ファッションアワードと、サステナビリティへの提言
今回の授賞式には、ゼンデイヤの他に、ウガンダの気候変動活動家ヴァネッサ・ナカッテ、歌手のアニー・レノックス、ファッションアイコンのドナテラ・ヴェルサーチ、モデルのアンバー・ヴァレッタ、気候変動問題に取り組むクアナ・チェイシングホース、女優のミカイラ・ロドリゲスなどそうそうたる顔ぶれが揃いました。このイベントは、気候変動問題に対する持続可能な解決策を模索することを目的としています。ナカッテは「マーカーペンとプラカードさえあれば、誰でも活動を始められる」とVogue誌のインタビューで語っており、活動の裾野を広げることの重要性を訴えています。